FUMIYA FUJII TOUR2004
JAILHOUSE PARTY

2004/09/05 神奈川県民ホール

*** Opening ***

TRUE LOVE

*** MC ***

JAILHOUSE ROCK
BODY
WHITE BABE
LADY SISTER BABY
方舟
NO FAKE
DO NOT

*** MC ***

Pink Champagne
記憶
Close

*** MC ***

Free Way Lovers

*** MC ***

love&drive
Thrill Up
I・N・G
ロックンロール・ウィドウ
HEART IS GUN 〜ピストルを手に入れた夜〜
UPSIDE DOWN
恋の気圧

*** ENCORE ***

*** MC ***

ハートブレイク
ギザギザハートの子守唄

*** MC ***

Precious days

*** Ending ***

(全22曲)

実に久しぶりにフミヤのライブに参加した。
久しぶりというのは本当に久しぶりで、
最後に行ったのは確か『Another Orion』が売れてた時期だったと思うから
7〜8年前か。うわ〜…、久しぶりだよ…。

今回のツアータイトルはJAILHOUSE PARTY。訳すなら「監獄の宴」だ。
その名の通り、ステージは監獄を模したデザイン。
大きく上下段に足場が分かれ、背後には鉄格子が並ぶ。
あとは階段やはしご、ポールなどが設置され、イメージとしては充分。

オープニングは本人やバックのメンバーではなく、
所長に扮したスタッフ(?)が登場し、口上から入る。
フミヤが十何年ぶりに昔の恋人に会ったとかいう設定になっているらしく、
港のヨーコさんというネーミングセンスが世代を感じさせる。

そしてバックの鉄格子にライトが当たると、格子の奥にメンバーが。
所長が開錠すると順にメンバーが前へ登場する。
そしてフミヤが仕込まれたネタのような自己紹介を行い、1曲目へ。

1曲目は本人の生ギター1本の演奏のみによる『TRUE LOVE』。
この曲が本来持っていたアコースティックな持ち味がとても活かされていてイイ。
え?いきなり?!というちょっと驚きの一曲目だった。

しかしこれは余興とでも言うんだろうか。
1コーラスだけ歌って終わり。どうせならフルコーラス歌ってくれればいいのに。
恐らく通いつめてるファンにしてみれば「TRUE LOVEはもういいよ」的な感じなんだろうね。
その辺が良く分かってる演出というんだろうか。
とりあえず自分のようにあまり参加経験のない人間に対しての掴みとして
一曲目に据えてみるが、ファンにとっては聞き飽きた曲なので1コーラスだけで切っておく…。
ワザとしてはアリだと思うけど反応としては賛否両論だろうなぁ。
面白いとは思ったけど。

その後は改めて挨拶をして、いよいよ本番開始といったところ。
オープニングの元気のいいナンバーが続く。
始めの『JAILHOUSE ROCK』はエルヴィス・プレスリーのナンバーなんだが、
頼むから日本語で歌うのは止めよう…
なんかマヌケっすよぉぉ〜っ!(;´д`)

本当は間にMCがあったかもしれないが、記憶が…。
やはりCD聴き足りてないから曲名とかがあまり出てこなかったせいか、
どの曲の間にMCがあったとかの覚えが曖昧だ…。
とりあえず『DO NOT』まで行きます。

ここまで観てて思ったのはカッコイイのはもちろんなんだけど、
あ、全然見せ方が違うんだな。と思ったところがまずあった。
普段THE ALFEEばっか見てるから、全然感覚が違う。
まず主役が楽器を持たずにマイクだけしか持ってないので、動く動く!
またフミヤは踊るしね。歌いながら。
なんかすごい新鮮だった。
ステージ中をあっち行ったりこっち行ったりとチョコマカ踊りながら動き回って…。
バックのメンバーも結構派手に動いてて、ステージ全体がすごいアクティブな感じ。
あと技術的な演出も面白い部分があって、
鉄パイプでドラム缶叩いて乾いた音を出したり、
なんか電動の研磨機みたいので表面を擦って火花散らせてみたりとか、
とにかく普段あまり見なかったステージの見せ方をしていて、とても楽しかった。
あ、こういう見せ方もあるんだ!っていう感じだった。

そしてここでマトモに時間を取ったMCが入るわけですが、
これもやっぱり一人だからどうにも間があるのよね。
マニュアル通りに喋ればいい、という段取りではないわけで
その都度話のネタを考えて話すわけですが、
一人だから話を振る相手もいないし、その辺がやはり違和感というか新鮮味というか。
話の内容は当り障りのないような笑える小話といった感じですた。
フミヤが自分がコンピュータよく触ってるもんだから、
ロボットの話とかは結構話題に出すんでしょうかね。
そう遠くない未来、街にはロボットが溢れるだろう、みたいな話でした。
夢物語というわけでもない現実味のある話でしたね。
今の科学の進歩を考えれば、有り得ない話ではなさそうだ、と思えてしまうところが面白いと思った。

そしてどうやら監獄のお偉いさんがご立腹らしい(笑)ので、
静かな曲を、といって曲へ。

まずはインストゥルメンタルの『Pink Champagne』。
あー、懐かしい!って思ってしまいましたよ。この曲。
当時結構画期的だった気がします。
インストがさりげなく入ってる、ってのが珍しい。
今でも珍しいかな?
引き続き最新アルバムからバラードを。

そして、これはやはり触れないわけにはいかんだろうと言って、
クロベエの話をしてくれました。
亡くなる前のフミヤとのコミュニケーションでこんなことを話した、みたいな事を話してくれた。
患部が舌、ってことで最後のほうはほとんど喋れなかったみたいで、
専らメールで会話をしていたらしい。
どうも最後には車の話題が盛り上がっていたようで、
チェッカーズの曲の中から車が登場する曲を、ということで『Free Way Lovers』を披露。
タンバリン片手に歌うフミヤの姿はなんか昔っぽくて良かったです。
チェッカーズのライヴ映像でもタンバリン鳴らしながら歌っているものがあるので、
なんとなくダブりますね。
しかしまたマニアックな所攻めてきたな〜。まぁ解散時のベスト盤には入ってるし、
ファン人気は高いのかもしれないが。

その後はクロベエや歌の影響もあってか、チェッカーズのデビュー頃の話なんかをしてくれて
結構笑えた。
あー、アイドルってこんなことやるのか〜。って感じで面白いっすな。
インタビューに対する回答マニュアルみたいなものがあったようですよ。
あと自分の昔のアイドルしてる写真とか見るのは何とも言えない感覚らしいっすな。
まぁなんとなく分からんでもないような…(笑)

そして後半戦スタート。
最新アルバムの曲からスタートし、盛り上がり系の曲が続く。
山口百恵の『ロックンロール・ウィドウ』とかトリビュートアルバムで参加してたのね。
ちょっと情報不足でした。
何故に??って感じだったよ、聴いたときは。
そして何曲か歌っていき、曲が途切れたところで
逆光に照らされてシルエットで映るフミヤの手には銃がっ!!
マジですかっ!生で聴けるんですかっ!
『HEART IS GUN』
キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!
ウォッシャァアアアアアーーーーーッッッ!!

大好きですっ!この曲っ!!
思わず小躍りしてしまいますよ!
なんかもうこの一曲だけでも今日来た価値がある、って思えちゃうくらい。
嗚呼、カッコイイよ、フミヤ。
その後もノリのいい曲でどんどん盛り上がる。
最後は後奏と同時にスモークが炊き上がり、煙に撒かれるようにメンバーが引っ込んで行き
曲が終わると同時にステージはもぬけの殻という、これまた面白い演出。
一言も挨拶なしでいきなり本編終了。
なんだか今日は感心することばかりだ。
見せ方が面白いッ!!

アンコールは今度はフミヤが所長の服装を纏い、メンバーを引き連れて登場。
ここでメンバー紹介と共に、皆に一言ずつ喋らせる。
あぁ、コレはいいな。って思った。
後ろのバックメンバーの声だって聴きたいよ、っていう思いが見事に通っている。
そりゃ主役が喋って歌ってくれれば後ろなんてどうでもいいさ、っていうような
盲目的なファン心理もあるだろうけど、
全体を見て楽しんでる人にはバックのメンバーにも挨拶をさせるってのは凄くイイ。
中には喋るだけじゃなくて、ちょっとしたパフォーマンスを見せてくれるメンバーもいて
これだけでもアクセントとして非常に栄える。

アンコールはこれまた懐かすぃシングルの『ハートブレイク』から始まり、
ココで来るのかぁーーーーッ!って
またしても小躍りしそうな『ギザギザハートの子守唄』ですよ!
クロベエの哀悼の意味もあるようです。

直後のMCで言ってましたが、何十年前の曲でもこうやって歌い継げて行ける、っていうのは
とても素晴らしいことだと思います。
こうやって歌っていける限り決して色褪せてしまうことはないんですよ。
少し前までは頑なにチェッカーズの歌を避けてたような印象のあったフミヤだけど、
なんかのキッカケで歌っていこう、ってなったんでしょうね。
やっぱり生まれたものは引き継がれるべきです。

ラストはやはり最新アルバムからのバラードで締め。

全曲歌った後は、オープニング同様所長と囚人の役になり、
バックメンバーを牢屋の中に戻していく。
フミヤは今回は所長役なので、最後に挨拶と敬礼を残して普通にステージ袖から消えていった。
ところでこのときBGMに大脱走のテーマ(?)が掛かってたんだけど、
コレ聴くと麦100%生搾りのCMが出てきてしまうのは如何なもんなんだろう(笑)


まず全体を通して思ったのは、
ツアーコンセプトが非常に強く一貫して出ているところ。
所長と囚人といった配役で小芝居をはさんでる所や、監獄のステージセットなど
「JAILHOUSE PARTY」という名を語る上での演出の妥協のなさが凄い。
後やはりステージ上での動きが非常に新鮮だった。
もう踊る踊る!
立ったり座ったり回ったり跳ねたり…忙しいったらありゃしない。
ここまでの動きを見せてくれたのは知ってる限りではフミヤ以外いない気がする。
右往左往するくらいの動きは誰でもするだろうけど、ここまでダンサブルな動きはない。
その一貫した演出が吉と出ていたと思われるせいで、
全体が非常に纏まりの良い、ひとつのステージとしてとてもハイレベルな作品に仕上がってたと思う。

曲目も色々なアルバムから平均的にピックアップされてて、
ファンとしては非常に嬉しいんではないだろうか。
最新アルバムはさすがに比重が大きいが、それでもデビューアルバムの曲からもしっかり歌っているあたりは
ファンとしては嬉しいものだ。
あとはチェッカーズのナンバーか。
正直チェッカーズの曲をトリガーに盛り上がるのも難ではあるが、
やはりフミヤのルーツを辿るうえでは欠かせないファクターであるわけで
こればかりは仕方ないのかもしれない。
やっぱり嬉しいんだよね、チェッカーズの曲をやってくれる事実というのは。

あとCDを聴いてる限りで懸念された音のつまらなさというのがあったんだが、
それは今日見事に吹き飛んだね。
CDはいかにもシンセサイザーで作った音、って感じで好きじゃないんだけど
生のステージは滅茶苦茶激しい生バンドの音ですよ。
しかもパーカッションを始めとしてメンバーみんな元気がいいもんだから音の迫力が凄い。
あと人数の多さがあるせいか使用楽器も結構多岐に渡っていて、
チェッカーズ色を感じさせるサックスの挿入なんて非常にいいんじゃないだろうか。
あまりサックスがいるバンドって聞かないし、
これはチェッカーズならでは特色だよなぁ。
あとは楽器と呼んでいいのかは疑問だが、鉄パイプでドラム缶殴ったりとか
思いもよらない手段で音を出したりしてたのは非常に良い。
曲の中の音の一部として見事に活きていた。

…というわけで、非常に面白かったステージだった。
今まで見てきたステージとは一線を画す、画期的とも思えるような演出が印象的だった。
これは通うようになればハマる、と思わせるに充分なパワーは秘めていたと思う。
実際こんだけの感激を与えてくれたわけだから、また行きたいと思ってしまう。
次回も参戦してみるべきか。
…とりあえずCDちゃんと聴き直して、曲と曲名くらいは一致させておくべきだろうな。

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