(HGUC)MSZ-006 'ZETA-GUNDAM'
A.E.U.G. PROTOTYPE TRANSFORMABLE ATTACK USE MOBLE SUIT


パッケージ

1.今回の狙い

ガンプラ作成第2弾は、HG(ハイグレード)のZガンダム。
今回は塗装に手を伸ばしてみようと考えて、
試験的な意味で、比較的安価なHGのキットを選択しました。
HGモデルは1/144スケールなので、大きさや派手さはないものの、
造りはそれなりに良く出来ていて、素組みでも十分見れる代物です。
今回はさらに色を付けて、もうちょっと見映えを追及していこうという事です。



2.Zガンダムを選択したのは?

数あるHGモデルのキットの中で、今回選択したのはZガンダム。
何故Zガンダムなのかというと、
トリコロールカラー(赤青白)が機体の基調を成しているからです。
トリコロールの機体が欲しいのなら、
もっともスタンダードなファーストガンダムのガンダムがあるではないか、と思いますよね。
ところがガンダムは、自分で購入したものではないものの、MGのVer1.5を弟が持っているので、
同じモビルスーツをグレード落として作ることもないな、と思い
Zにしたわけです。
夏には映画もあることだし、Zに思いを入れておくのもいいと思いませんか?(笑)

そして、トリコロールカラーに拘ったのは、ほとんどの主役機級のガンダムは
この色調によってデザインされているからです。
νガンダムはやや黒の強いデザインですが、
Wゼロカスタム等もトリコロールと基調をしていることから、まずこの3色をいじれる所から
始めようと思ったわけです。
ゆくゆくはνガンダムとWゼロカスタムを造りたいのが、目的ですからね。



3.ガンダムにおける「白」

ファーストガンダムにおいて、ガンダムは「連邦の白い悪魔」と称されるほど、
ガンダムにとっての白とは非常に象徴的な色となっています(自論)。
今回はこの「白」の見映えを特に試行してみたいと思っております。
パッケージ等の塗装済みの写真を見ると、
パーツの凹凸のエッジの部分に薄くグレーがかった「ぼかし」の効いた写真が
掲載されています。
要はアレを、如何に低コストの塗料で「っぽく」見せる事が出来るか?
コレを研究してみる訳です。
これが巧く見せれれば、全体の見映えがグッと引き立つ事請け合い。
マーカーでどこまで出来るか怪しいものではありますが、
まずはチャレンジでしょう。



4.作成前の準備

まず、中身を確認してみましょう。

ランナー達

このキットでは、ランナー(パーツを紐付けている枠板)6枚、
マニュアル、ステッカーです。

まずランナーを軽く洗います。
自分は石鹸を溶かした水に軽く潜らせて、濯ぎました。
ランナーの表面には製造時に鋳型から剥がしやすくするための剥離剤が残っています。
これを落とすために、軽く洗ってやる必要があるわけです。
こうすると、薬剤が落ちて、塗料の乗りが良くなります。

塗装を考えていない場合は必要のない工程かもしれませんが、
今回はちょこちょこと色を付ける計画なので、洗っておきました。
ちなみにポリキャップのランナーは洗ってません。塗装対象外のパーツだし。

洗ったランナーはタオルで軽く拭いた後、自然乾燥です。
パーツを傷付けないために、
無理な拭き取りは避けましょう。

乾燥中

こんな感じでバスタオルの上に並べて放置しておきます。
冬に暖房の入った部屋なら、すぐに乾きます。
夏なら冷房を控えれば、これまたすぐに乾きそうです。





5.作成工程

とりあえずコツコツと組みます。
今回は組み上げと同時にスミ入れと部分塗装を同時にやってしまいます。
基本的に合わせ目消しとか考えてないので、
そのままカッチリ組んでしまうからです。

ボディパーツ マニュアルの1番目。ボディの組み上げから。
パーツを組み合わせ…
ボディパーツ そのままスミ入れ。
首元と、脇にラインが入ったのが分かると思います。
こんな感じで、パーツの組み上げと、同時進行です。

これは、どんどん組み込んでしまった後、
手が届き難く、スミ入れや塗装が
おざなりになる部分が発生するのを防ぐためです。
後に接着をするための仮組みなら、今する事はないんですが。

頭 コレは少し進んで頭。
ガンダムの頭を型取っているのは分かりますが、
白単色なので、どうしても見映えがボケます。
頭 そこで、スミ入れ&部分塗装。
アンテナも付けちゃいましたが。
コレで一気にZガンダムのシャープでカコイイ顔が浮き立ちます。
一番上のでっぱり部分の中(メインカメラ?)と目は、ホイルシールを貼るよう
マニュアルには指示されていますが、
ホイルシールだと、どうも安っぽく見えるので、今回は全部塗装でやってみました。
細かい作業ではありますが、その甲斐あって、
それなりに見れる顔が出来たと思ってます。

背中パーツランナー
背中パーツランナー
さて、このキット作成の最大の障壁です。
コレ、Zガンダムの背中に来るパーツなんですが、
同じ部分のパーツにも関わらず、
ランナーの色が分かれています。
パッケージの塗装写真では、
全体は上の写真のような濃いブルーで塗られ、
縁だけ赤いラインが入る感じです。
ところがこのプラの色だと、
上のランナーのパーツは縁を赤で塗らないといけないし、
下のパーツは大きく濃いブルーで塗らないといけません。

赤を塗るのはガンダムマーカーでやり繰りすればいいんですが、
ブルーの方は生憎マーカーには代替色がありません。
仕方ないので、瓶の塗料を買って来て、筆塗りと言う事に…。

で、この濃いブルー。マニュアルの調合レシピによると、
ネイビーブルー90%+ブラック5%+レッド5%とあります。
しかし複数の塗料を調合して、色を作るなんて手間は、
とてもお手軽とは言えませんね。今回はできる限りお手軽が目標です。
なのでここは単色塗りで行きます。
幸いネイビーブルーが主要素として構成されてる分かりやすい色なので、
ネイビーブルーと同系色で若干濃い色を探せばいいわけです。
そしたらありました。ミッドナイトブルーです。
かなり理想的な色が簡単に発見できました。
背中パーツランナー
背中パーツランナー
で、塗った後。
持ち手で苦労するのが面倒だったので、
ランナーから外さないままべったりと塗ってしまいました。
色の統一感を持たせる為、両パーツとも塗りました。
上のパーツは色が似てるので写真では分からないですが、
下のパーツは一目瞭然です。
チビチビ塗っても隠ぺい力が弱く、地の色が浮いてしまうので、
ここはたっぷりと景気良く塗ってやります。
その所為で塗り斑がでるのが素人なところですが、
まぁ勘弁して下さいな。

しかし塗ってみて改めて思いましたが、この色は大成功でした。
まったく違和感のない彩色を発揮してくれました。

ところでこの色、νガンダムとかにも使えそうな気がしませんか。
色の選択はまずまず成功な気がします。

一番の問題だった背中が終わってしまえば、後は結構サクサクと進みます。
手や足に数箇所ホイルシールのマーキングを施す場所がありますが、
シールは安っぽいので使わず、全部ガンダムマーカーで塗装。
その辺はちょっとだけこだわりを持ちます。
本体を作り終えると、最後に武器が待っています。

ビームライフル ビームライフル。
つや消ししてないので、テカりまくってます。
そのせいで分かり難いですが、
実は銃口とグリップの上の部分などが塗装されてます。
それとは別に黄色いラインも入れてあるんですが、
コレはかろうじて分かるかな。
ハイパーメガランチャー こっちはハイパーメガランチャー。
こちらも分かり難いですが、上部にあるパイプ部分と
一番後ろの部分を塗装しています。
ビームサーベル持ち手 これはビームサーベル。
面白い事に、持ち手と一体型の単一パーツです。
手首ごと付け替えないといけないが、
その分持ち手の表情はリアルに表現できるし、
安定感もいい。
ただパーツが細かいので塗装は結構神経使いました。
元は白いパーツなので、全面塗装です。
握り手と刀身はマーカー、柄は背中にも使った
ミッドナイトブルーを塗っています。
面相筆を駆使して頑張った分、結果は上々な見映えだと思ってます。
シールド シールド 最後にシールド。
これは赤い単一のパーツに黄色い模様を塗ったところです。
こう塗装範囲が鋭角な部分はどうしてもマーカーでは
綺麗に塗れずにはみ出してしまいます。
そこで、マーカーと同じデザインの消しペンを使って、
微調整していきます。
消しペンもマーカーと同じ形状ゆえ、ついペンのまま使いがちですが、
それだと実は綺麗に補正できません。
ティッシュに消しペンを軽く押し付け、成分を含ませてから、
ティッシュを消しゴム代わりにハミだし部分を削っていきます。
こちらの方が、消しと拭き取りを同時に行えるので、修正が綺麗に行えます。
またティッシュの方が作業面の形状も融通が利くので、何かと優秀です。

…というわけで、一段落として、とりあえず汚す前の状態を以下に。



6.完成品ショット集

正面 組みあがり直後状態。
ハッキリ言って、
このままでも十分カッコイイです。
Zガンダムのシャープなプロポーションを
如何なく堪能できます。
ちょいと汚すのが惜しい感じですが、
更に色をつけて行く予定。

作成サイドから言うと、
ゲート処理とかの詰めの甘さが多々あるかな、と。
部分塗装した個所に関しては上手く映えたかなと
思いまする。
背面 こちらは後ろ側。
今回やむなく全面塗装した背面パーツですが、
なんとか見れる状態には仕上がったと思います。
赤い縁取りも写真だと綺麗に映えてますね。
実際はマーカーの塗り斑があるので、
この写真は都合よく映りすぎてますけど。
サーベルとハンドグレネード 武器を変更してみました。
右手にビームサーベル。
左手はハンドグレネードを構えさせてみました。
ハンドグレネードは開閉ギミックこそないですが、
モールドは刻まれており雰囲気は出ています。
ビームサーベルはやはり塗装した甲斐あって、
手元の見映えがいいです。
自然な握り手が表現されています。
ハイパーメガランチャー構え そしてこのキットの大きな特徴ですが、
ハイパーメガランチャーを構えた上で自立した状態。
ハイパーメガランチャー本体は、
Z本体の身長よりも長柄の武器なので、
この写真はすごいパースがついてます。

MGのZは、変形ギミックを優先したために、
足腰の関節保持力が弱く、ランチャー構えたまま
自立できないと言う話を聞いてますが、
このキットは変形を潔くパーツ差し替えにしてあるので、
その分本体の保持力はバッチリです。

ウェーブライダー ウェーブライダー変形状態。
大胆なパーツの差し替えを行う代わりに、
かなりスマートで忠実なフォルムを実現しています。
ビームライフル、ハイパーメガランチャー共に
マウント可能で、
ランチャーに付属のランディングスキットを
取り付けることによって、
マウント状態でも安定して自立します。



7.塗装レシピ

ほとんどガンダムマーカーで済ますと言う、全く参考にならないいい加減塗装ですが、
逆にマーカーだけでも、このくらいなら手軽に出来るって事で。
一応書いておきますね。

スミ入れ(白パーツ) ガンダムマーカー スミ入れ筆ペン(グレー)
スミ入れ(青パーツ、
ライフル、関節等のメカパーツ)
ガンダムマーカー スミ入れ筆ペン(ブラック)
スミ入れ(赤パーツ) ガンダムリアルタッチマーカー リアルタッチブラウン
(ブラウンだけリアルタッチマーカーなのは、ブラウンの筆ペンタイプがないから。)
頭部メインカメラ(センサー?) ガンダムマーカー ガンダムメタブルー
(細かく奥まった部分なので、塗料皿にマーカー成分を移して面相筆で。)
頭部ツインカメラ(目) ガンダムマーカー ガンダムアイグリーン
肩、腕、足のマーキング、
肩、足(内側)のインテーク
シールドのマーキング、
ライフルのマーキング
ガンダムマーカー ガンダムイエロー
肩インテーク中、足の甲、
ビームサーベル持ち手、
ビームライフル銃口、
グリップ上部、本体上部
ガンダムマーカー ガンダムメカグレー
テイルスタビライザー、
ウイング全体、
ビームサーベル柄
Mr.Color 71 ミッドナイトブルー筆塗り
テイルスタビライザー先端、
ウィング縁
ガンダムマーカー ガンダムホワイトで下地を塗り、
その上からガンダムマーカー ガンダムレッドで。

(ガンダムレッドは隠ぺい力が弱く、プラの色が浮き出やすい為、
 下地に白を塗って、赤の発色を良くしました。
 ただ白も隠ぺい力が弱いので、お互い2〜3度の重ね塗りを
 しました。おかげで塗り層がだいぶ厚く…。
 今回一番苦労した所ですね。マーカーの乾燥が速いのが唯一の救いです。)
ウィング上部 ガンダムマーカー ガンダムホワイト
ハイパーメガランチャー後部、
上部パイプ部分
ガンダムマーカー ガンダムグレー
ビームサーベル刀身 ガンダムマーカー ガンダム蛍光ピンク



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